原子核反応研究の進展と応用-素核宇宙融合レクチャーシリーズ

ogata2014年3月24日(月)~25日(火)に、非専門家を対象とする素核宇宙融合レクチャーシリーズ第11回「離散化チャネル結合法を軸とする原子核反応研究の進展と応用」が開催されました。講師には緒方一介(おがた・かずゆき)大阪大学核物理研究センター准教授を迎え、計9時間にわたってみっちりとレクチャーが行われました。参加者は22名でした。

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講義では、CDCC(連続状態離散化結合チャネル法)と呼ばれる、様々な核反応現象に広く用いられる理論の基礎から応用までが丁寧に解説されました。普段あまり聞くことができない歴史的背景から、三体系を二体力により厳密に記述したファデエフ(Faddeev)理論との関連に基づいたCDCCの基礎付け、天体核反応などへの実践例まで、非常にわかりやすく説明がされました。講義の途中でも多くの質問が飛び交い、活発な議論があり、今回も大いに盛り上がったレクチャーシリーズでした。

この素核宇宙融合レクチャーシリーズは、分野融合を目的の一つとする新学術領域研究「素核宇宙融合による計算科学に基づいた重層的物質構造の解明」およびHPCI戦略プログラム分野5の共催で行われました。最終的にはシリーズをまとめた「素核宇宙融合教科書」の制作が予定されています。

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