一つの物理現象をあらゆる面から議論する-アルファ凝縮核の国際ワークショップ

2012年11月13日(火)~19日(月)に、理化学研究所和光キャンパスにて「Nuclear alpha-condensationに関する国際ワークショップ」が開催されました。参加者は38名(うち外国人9名)と、ワークショップとして大盛況でした。

このワークショップは、1時間程度の講演を一日あたり2~4件行い、残りの時間を自由な議論に充てるという形式で、土日も含めてまるまる1週間行いました。全体テーマは、有限原子核や無限核物質中でのアルファクラスター(陽子2つと中性子2つからなるクラスター)によるボーズ凝縮現象を中心とし、関連する原子核構造、原子核反応の諸問題、およびスーパーコンピュータ「京」利用に向けた萌芽的研究課題について議論することです。
参加者は国内外の理論・実験の研究者たちで、特に海外からはPeter Schuck氏、Gerd Roepke氏、Alexey Ogloblin氏が招かれました。

各講演1時間程度の予定が、多くの質問と議論が交わされため2時間におよぶものもあるなど、どの講演も大いに盛り上がりました。オーガナイザーの一人、理化学研究所の船木 靖郎(ふなき・やすろう)研究員は「予想を超える大勢の参加があったため机と椅子が足りなくなってしまい、もっと大きな部屋を予約しておくべきでした」と振り返りました。また「帰国した外国人参加者の方々から、お礼と共に大変有意義な研究会に参加できて良かったとのメールをいただきました」とのことで、反省点がありながらも満足のいくワークショップでした。

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