カテゴリー別アーカイブ: ピックアップ
ポスト京で「万物の理論」に迫る-格子計算から超弦理論の物理へ
素粒子の世界は、普段我々が目にする日常とはまったく異なっており、粒子の運動を解き明かすのに特殊な方法を用います。それが「格子化」です。本来、連続的に動いている素粒子を立体的な格子の中に閉じ込め、その振る舞いを数値的に研究 … 続きを読む
10次元時空から4次元時空へ-超弦理論で初期宇宙のダイナミクスに挑む
2017.03.03 高エネルギー加速器研究機構 伊藤祐太 研究員 宇宙の誕生直後に起こったとされるインフレーションとビッグバン。近年の宇宙観測によって、このような急速な膨張が起こったことは確からしいとわかってきた一方で … 続きを読む
原子核の変形を計算で探る
原子核というと球形を想像し、実際に多くの原子核は球形です。ところが、ある種の原子核はミカンやラグビーボールのような楕円体などの形をとることがあります。東京大学大学院理学系研究科特任研究員の角田佑介(つのだ・ゆうすけ)さん … 続きを読む
星の最期は内部構造がカギを握る-超新星爆発が起こる理由は質量の大きさだけではない
夜空に突然現れるひときわ明るい星「超新星」。星が最期に起こす爆発現象です。これまで、超新星爆発を起こすのは太陽質量の10倍以上の重い星、つまり質量(だけ)が大事だと考えられてきました。しかし、実際はそう単純ではないようで … 続きを読む
銀河をはぐくむダークマターハロー 宇宙論的N体シミュレーションで銀河形成を再現する
2016.12.15 東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構 大木 平 研究員 宇宙には幾千億ともいわれる銀河が存在しています。銀河の明るさや色、形は様々で、分布も一様ではありません。銀河はどのような進化を経て現在の姿になっ … 続きを読む
宇宙の大規模構造の謎に迫る-「宇宙論的ブラソフシミュレーション」の高次精度化に挑戦
宇宙はなぜ泡のような構造をしているのか 宇宙は約138億年前に起こったビッグバンにより誕生したと考えられています。そして現在、宇宙は数千億個ともいわれる銀河が集まった「銀河フィラメント」※1と呼ばれる領域と、銀河がほとん … 続きを読む
ポスト「京」で重力波の波形を予測する
全米科学財団と国際研究チームは2016年2月11日(米国東部時間)、人類史上初めて重力波を直接観測したと発表しました。重力波は宇宙観測の最後のフロンティアであり、初観測が達成された今後は、未知の宇宙現象の発見や、宇宙の謎 … 続きを読む
大規模シミュレーションで核変換反応を明らかにする
2016.1.18 東京大学 富樫 智章 特任助教 核変換とは、原子核を別種の原子核に変えることです。核変換には放射性廃棄物処理を始めとして、様々な応用が考えられますが、核変換をどのような方法で実現できるかは研究途上です … 続きを読む
宇宙の成り立ちの解明につながるブラックホールの謎に迫る
2015.12.24 国立天文台 川島 朋尚 特任研究員 1916年、ドイツの天体物理学者カール・シュバルツシルトは、アインシュタインの一般相対性理論の方程式から、世界で初めて「ブラックホール」という天体の存在を導き出し … 続きを読む
スパコンの中のクォーク-素粒子から原子核をつくる
2015.11.12 京都大学基礎物理学研究所 青木慎也 教授 原子核は陽子や中性子で構成されており、電磁気力だけを考えると陽子同士の斥力で一塊にはなりません。それをつなぎとめているのが「核力」です。核力は長い間正体がわ … 続きを読む