格子ゲージ理論による大規模数値計算の可能性を広げる-第8回JICFuSセミナー

150126jicfusseminar2015年1月26日(月)に名古屋大学素粒子宇宙起源研究機構 理学シンポジアにて、第8回JICFuSセミナーが開催され、20名の参加がありました。
今回の講師は、高エネルギー加速器研究機構の加堂 大輔(かどう・だいすけ)研究員。「Magnetic profiles of a relativistic Bose-Fermi mixture」と題し、ハドロン物理などに広く応用されているゲージ-重力双対の格子ゲージ理論からの検証を目指した最新の研究について、わかりやすく解説していただきました。
1次元の超対称ゲージ理論と高次元重力理論の研究では、「京」を用いた数値的手法と、解析的手法の両面で進展があり、2次元超対称ゲージ理論への応用も始まっているとのことでした。
セミナー中は多くの質問と活発な意見交換が行われ、2時間があっという間に過ぎました。格子ゲージ理論による大規模数値計算の可能性をQCD以外の対象に広げようとする熱い情熱を感じる講義でした。

JICFuSセミナー(JICFuS Seminor on Non-Perturbative Physics)は、京都、大阪、名古屋、神戸に在籍する格子QCDなど非摂動物理の研究者が中心となって、2013年度から新たに開催したセミナーシリーズです。関連する分野の研究者であればどなたでも参加できます。セミナーでは様々なテーマを取り上げ、講演1時間+質問1時間とたっぷり時間を取って活発に議論していきます。

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