プレスリリース:横顔が輝く宇宙灯台-謎の超高輝度X線パルサーの正体をスパコンがあばく

横顔が輝く宇宙灯台-謎の超高輝度X線パルサーの正体をスパコンがあばく

自然科学研究機構 国立天文台
国立大学法人 京都大学
2016年9月6日

X線で通常の何百倍も明るい天体は、ブラックホールに多量のガスが流れ込んで明るく光っていると考えられていました。しかし最近この明るい天体のなかに周期的な明滅を示すものが発見され、その正体が大問題となりました。ブラックホールでは周期的な明滅は起こらず、一方でブラックホール以外の天体では明滅は可能でも明るく光るのは難しいとされていたからです。国立天文台の川島朋尚氏らの研究グループは、大量な柱状のガスの横顔が輝く「新タイプの宇宙灯台モデル」を提唱し、スーパーコンピュータ「アテルイ」による計算で、中性子星でもブラックホールと同程度に明るく光り得ることを示しました。これは、従来の考え方に見直しを迫る結果です。

この研究は、日本学術振興会科学研究費補助金(No. 26400229,15K05036)、文部科学省HPCI戦略プログラム分野5「物質と宇宙の起源と構造」、文部科学省ポスト「京」重点課題9「宇宙の基本法則と進化の解明」、および計算基礎科学連携拠点のもとで実施したものです。

内容について詳しくは、国立天文台天文シミュレーションプロジェクトのウエブページをご覧ください。
http://www.cfca.nao.ac.jp/pr/20160908

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