2016年3月30日(水)、31日(木)にワテラスコモンホール(御茶ノ水)にて、素粒子・原子核・宇宙「京からポスト京に向けて」シンポジウムを開催しました。参加者は、のべ109名(1日目59名、2日目50名)でした。2016年度から本格実施が始まるポスト「京」重点課題9のキックオフの位置づけで、全21講演が行われ、活発な議論がされました。
基調講演は京都大学・柴田大教授による「重力波とシミュレーション」でした。2月に重力波の初観測が発表されたことを受け、以前からこのテーマに関わってきた柴田教授によって、詳しい解説がされました。LIGOによって観測された重力波の波形と、数値シミュレーションによる波形が見事に一致しており、今後の重力波天文学の時代にシミュレーションは不可欠であることが語られました。社会からの関心も高く、放送局の取材も受けました。
最後に青木拠点長から「基礎科学は個人の裁量が大きく、プロジェクト型の研究が支持されないこともありますが、短期的な目標を設定して成果をあげることには意味があります。科学者にとってはどちらも大事なことなので、研究者の趣味に走らず真理の追求のために貢献していきましょう」との言葉があり、シンポジウムを締めくくりました。
関連リンク
- 開催案内:素粒子・原子核・宇宙「京からポスト京に向けて」シンポジウム(3/30-31)
講演スライドを掲載しています