2018年8月20日(月)~8月24日(金)に千葉大学総合校舎1号館にて、宇宙磁気流体・プラズマシミュレーションサマーセミナー2018が開催されました。全国から大学院生を中心に15人が7人の講師の元に集い、実際にスーパーコンピュータでシミュレーションを動かすために5日間、各々の課題に取り組みました。本セミナーは、千葉大学ハドロン宇宙国際研究センターの主催・文部科学省ポスト「京」重点課題9「宇宙の基本法則と進化の解明」の共催で行われました。
このセミナーは、文部科学省HPCI戦略プログラム分野5「物質と宇宙の起源と構造」の支援を受けて開発・公開した2つのシミュレーションコードパッケージ(磁気流体(MHD)モデルに基づく高次精度磁気流体シミュレーションコードパッケージ「CANS+」と、電磁粒子モデルに基づくプラズマ粒子シミュレーションコードパッケージ「pCANS」)を教材としています。2012年から毎年初心者向けと経験者向けを1年おきに開催しており、今年は基礎的な内容を扱うものとなりました。
初日、および2日目の午前中までは7人の講師によるシミュレーションの講義が行われ、その後はコードの目的ごとにグループに分かれて実習を行いました。実習で参加者は個人ごとに異なるテーマについてシミュレーションを行うのですが、使用するパッケージや目的別にグループが分かれているため、グループの参加者同士議論を重ねたり、時に講師に相談をしたりし真剣に実習に取り組んでいました。
最終日に各グループの発表会がありました。発表は個人単位で行われ、研究背景やセミナーで得られたシミュレーション結果について5分程度で行われました。発表時ギリギリまで準備に追われ忙しい五日間となりましたが、密度の高い内容で行われることがこのセミナーの魅力です。
世話人の松本さんからは「毎年のことですが、受講者の皆さんは早朝から夜遅くまで熱心に演習に励むので、教える側としても充実した5日間でした。これを機にシミュレーションの楽しさを知って、シミュレーション研究を一緒に盛り上げてくれることを願っています。」と感想をいただきました。
関連リンク