日本天文学会2014年春季年会(3/19~22)の開催に合わせて行った天文イベント@東京。3日間4イベントの参加者総数は、のべ208名でした。
今回は3/21(金)のトークイベントでネット中継を試みたところ、視聴者数が1929名と、非常に大勢の方に楽しんでいただきました。参加された皆様、また会場を快くご提供下さった武蔵野プレイス、三鷹天命反転住宅のみなさま、誠にありがとうございました。
次回は、天文学会2013年秋季年会(9/11~13、山形大学)にあわせて山形で開催する予定です。
参加者内訳:計208人
3/19(水) 16:00~17:00 |
12名 | 「銀河中心のブラックホールに迫る」 |
---|---|---|
3/19(水) 19:00~20:30 |
54名 | 「巨大ブラックホールと宇宙」 |
3/19(水) 20:00~21:00 |
- | 星空観望会(天候不良のため中止) |
3/21(金・祝) 19:00~22:00 |
37名 ネット1929名 |
「今夜はとことん宇宙について語り合おう?」 |
3/22(土) 13:30~18:00 |
105名 | こども天文ひろば |
3/22(土) 18:30~20:00 |
- | 星空観望会(天候不良のため中止) |
トークイベント「銀河中心のブラックホールに迫る」(3/19 16:00~17:00)
平日昼間にも関わらず、親子連れからお年寄りまで性別年齢のバランスよく12名の方にお越しいただきました。
今まさに銀河中心に近づいているであろうガス雲G2の動向について、斎藤貴之(さいとう・たかゆき)東京工業大学地球生命研究所特任准教授、西山正吾(にしやま・しょうご)国立天文台研究員のお二人に理論と観測の両面からお話しいただきました。天文学としてはまれな“答え合わせのできる”現象として世界中の科学者が注目する銀河中心へのガス雲の接近。まだ接近の兆候は表れていませんが、近いうちに何らかの変化があることを期待しましょう。
トークイベント「巨大ブラックホールと宇宙」(3/19 19:00~20:30)
引き続きブラックホールの話題を、『巨大ブラックホールと宇宙』(丸善出版2012/1/31)の著者である和田桂一(わだ・けいいち)鹿児島大学宇宙情報講座教授が提供しました。来場者は48名と立ち見が6名の計54名と盛況でした。
言葉は聞いたことがあるけどよくわからないブラックホール。会場からの質問を交えながら、丁寧に解説をしていただきました。トークイベント終了後には丸善出版による書籍即売会が行われ、和田教授にサインをねだりながら質問をぶつける来場者でいつまでも熱気が冷めませんでした。
宇宙図特別企画「今夜はとことん宇宙について語り合おう?」(3/21 19:00~22:00)
毎年パワーアップを続ける宇宙図。宇宙図企画も毎回パワーアップして、今回は天文イベント初のネット中継に挑戦しました。会場に37名、ニコニコ生放送のユニーク視聴者数1847人、コメント数3119。USTREAMのユニーク視聴者数82人と大盛況でした。
3時間の長丁場ということで講師は4人。北原和夫(きたはら・かずお)東京理科大学教授/物理学者、梶谷真司(かじたに・しんじ)東京大学准教授/哲学者、小阪 淳(こさか・じゅん)美術家/宇宙図制作メンバー、片桐 暁(かたぎり・あきら)コピーライター/宇宙図制作メンバーと実に多彩。まとめあげるモデレータに高梨直紘(たかなし・なおひろ)東京大学特任准教授/天プラ代表を配しました。
天文学者はモデレータの高梨准教授のみ。話は宇宙からどんどん離れて芸術や哲学、宗教にも飛び火していきました。しかし、会場だけでなく、視聴者からも好意的なコメントや質問がどんどん出され、それを受けて話題を膨らませるなど、ネットを巻き込んだ非常に中身の濃いトークイベントとなりました。
こども天文ひろば(3/22 13:30~18:00)
最終日は子どもたちに向けた工作、カードゲームを行いました。「天体望遠鏡をつくろう!」に20名、「星座を学ぼう!」に30名、量子色力学カードゲーム「クォーク・カード・ディーラー」に55名の計105名の子どもたちが、楽しい午後を過ごしました。見た目がユニークな「宇宙なんでも質問コーナー」は、男子やお母さんの人気が高く、順番待ちもありました。夕方、暗くなりかけると、お話「星空案内」に舞台を移し、宇宙シミュレーターMitakaで宇宙の旅にでかけました。
どのイベントも盛況のうちに幕を閉じましたが、2回にわたって予定していた星空観望会が、どちらも天候不良のため中止となってしまったのは残念でした。次回は山形でお会いしましょう。