目標
目標・概要
「富岳」の圧倒的な計算能力は基礎科学にも大きな発展をもたらしました。
従来は実現できなかった大規模な計算による計算科学の応用範囲の拡大や精度の向上など、素粒子・原子核から物性分野にわたって「富岳」の貢献は大きいものがあります。
初期の成果創出が一巡したいま、次の段階への質的なステップアップが求められています。この課題では、素粒子・原子核から物性物理にわたる大規模連携により、基礎科学の重要課題にチャレンジします。
エネルギースケールが大きく異なるこれらの分野には、強い相関をもつ量子多体系という共通性があり、量子状態を求める上での問題点も共有しています。機械学習などデータ科学にもとづく手法や、新たに開発された高度な数学にもとづく手法を武器に、高温超伝導や高密度核物質の理解を進展させると同時に、将来の量子コンピュータに向けたアルゴリズム開発を加速させ、量子新時代へ架け橋を築いていきます。
大規模実験プロジェクトとの連携により計算科学の成果を基礎科学全体に広げる取り組みも含め、「量子」がキーワードとなる基礎科学の新時代を拓くことを目標とします。