サブ課題C「ブラックホールと超新星爆発における高エネルギー天体現象の解明」

【サブ課題C】ブラックホールと超新星爆発における高エネルギー天体現象の解明

 

概要

ブラックホールの形成および進化史、ブラックホール周囲で生じる高エネルギー現象のメカニズム、さらにはブラックホールが星や銀河の進化に与える影響を解明します。宇宙の物質循環のカギとなる重力崩壊型超新星の爆発機構を、原子核やニュートリノに関する素過程およびニュートリノ輻射輸送現象をできるだけ緻密に扱った第一原理計算に基づいた3次元シミュレーションによって明らかにします。

 

本課題における目標・手法

ブラックホール降着円盤の構造とダイナミクスを解明し、相対論的ジェットの生成機構を明らかにします。さらに、超巨大ブラックホールの成長過程と超巨大ブラックホールの成長が周囲の星や銀河の進化に与える影響を解明します。ニュートリノ輻射輸送を組み込んだ空間3次元の第一原理計算を駆使して超新星爆発メカニズムを解明します。

 

実施体制

筑波大学、千葉大学、早稲田大学、国立天文台、沼津高専、および国内外8連携機関

研究総括:大須賀 健 (筑波大学計算科学研究センター 教授)

 

本課題協力者の成果より (重点課題9)

 

ブラックホール周囲の降着円盤と相対論ジェット(Takahashi et al. 2016)

 

左:ELTによるM87の巨大ブラックホールの観測結果
右:一般相対論的輻射輸送計算コードRAIKOUによる計算結果
(Kawashima et al. 2019, EHT collaboration 2019)

 

超新星3次元シミュレーション(Takiwaki et al. 2014)を元に描いた超新星爆発のイメージ図

「富岳」成果創出加速プログラム

領域①人類の普遍的課題への挑戦と未来開拓
量子物質の創発と機能のための基礎科学 ―「富岳」と最先端実験の密連携による革新的強相関電子科学
領域①人類の普遍的課題への挑戦と未来開拓
全原子・粗視化分子動力学による細胞内分子動態の解明
領域①人類の普遍的課題への挑戦と未来開拓
シミュレーションで探る基礎科学:素粒子の基本法則から元素の生成まで
領域①人類の普遍的課題への挑戦と未来開拓
大規模データ解析と人工知能技術によるがんの起源と多様性の解明
領域①人類の普遍的課題への挑戦と未来開拓
脳結合データ解析と機能構造推定に基づくヒトスケール全脳シミュレーション
領域①人類の普遍的課題への挑戦と未来開拓
核燃焼プラズマ閉じ込め物理の開拓
領域②国民の生命・財産を守る取組の強化
プレシジョンメディスンを加速する創薬ビッグデータ統合システムの推進
領域②国民の生命・財産を守る取組の強化
防災・減災に資する新時代の大アンサンブル気象・大気環境予測
領域②国民の生命・財産を守る取組の強化
マルチスケール心臓シミュレータと大規模臨床データの革新的統合による心不全パンデミックの克服
領域②国民の生命・財産を守る取組の強化
大規模数値シミュレーションによる地震発生から地震動・地盤増幅評価までの統合的予測システムの構築とその社会実装
領域③産業競争力の強化
省エネルギー次世代半導体デバイス開発のための量子論マルチシミュレーション
領域③産業競争力の強化
「富岳」を利用した革新的流体性能予測技術の研究開発
領域③産業競争力の強化
航空機フライト試験を代替する近未来型設計技術の先導的実証研究
域③産業競争力の強化
次世代二次電池・燃料電池開発によるET革命に向けた計算・データ材料科学研究
領域③産業競争力の強化
環境適合型機能性化学品
領域③産業競争力の強化
大規模計算とデータ駆動手法による高性能永久磁石の開発
領域③産業競争力の強化
スーパーシミュレーションとAI を連携活用した実機クリーンエネルギーシステムのデジタルツインの構築と活用
領域④研究基盤
全脳血液循環シミュレーションデータ 科学に基づく個別化医療支援技術の開発