4つのサブ課題
4つのサブ課題
年次計画
年次計画 | |||
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内容(機関名) | 令和2年度 | 令和3年度 | 令和4年度 |
【サブ課題A】
ダークマターの密度揺らぎからはじまる宇宙の天体形成 (千葉大学)
Vlasovシミュレーションによるニュートリノの大規模構造形成の力学的影響の解明
ASURA-FDPSによる恒星スケールを分解した銀河形成シミュレーションによる銀河形成過程の研究
P3T-DENEBによる高密度星団におけるコンパクト連星の力学的形成過程の解明 |
・「富岳」上での GreeM 最終チューニングを行う。
・「富岳」におけるコードの最適化・開発を行う。 ・ 3世代のニュートリノ質量和が0.2eVの場合の非線形領域での neutrino wake の数値シミュレーションを実行する。
・「富岳」におけるのコードの最適化。低粒子数(~109粒子)の銀河形成シミュレーションデータから切り出してきたスナップショットを元に、カーネルのチューニングと独立時間刻み法に関する我々のコンセプトの有用性の実証をおこなう。
・ NBODY6を用いた散開星団のシミュレーションを行う。 ・ P3T-DENEBの開発と実証におけるコードの実証実験を行う。
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・GreeM による「富岳」全系級を用いた宇宙論的N体シミュレーションを実行する。(1モデル)
・3世代のニュートリノ質量和が0.2eVの場合の線形・非線形領域での宇宙大規模構造形成の高解像度数値シミュレーションを実行する。
・~1011粒子の銀河形成シミュレーションを実行する。
・ P3T-DENEBによる1球状星団のシミュレーションを実行する。 ・P3T-DENEBの「富岳」における最適化を行う。
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・ポストプロセスによる模擬カタログの構築を行う。
・3世代のニュートリノ質量和が0.1eV、0.05eVの場合の線形・非線形領域での宇宙大規模構造形成の高解像度数値シミュレーションを実行する。
・初期乱数を変えた~1011粒子の銀河形成シミュレーションを実行する。
・P3T-DENEBによる45球状星団のシミュレーションを実行する。
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【サブ課題B】
B-1:銀河系内での分子雲と分子雲コアの形成
B-2:原始惑星系円盤の非理想磁気流体計算
B-3:原始惑星系円盤中での微惑星の集積と惑星形成
B-4:原始惑星系円盤の乱流中でのダスト成長 |
・低解像度での分子雲・分子雲コア形成シミュレーションのテスト計算とパラメータサーチ(16モデル)
・Athena++コードの「富岳」向け最適化 ・ダストを考慮した非理想磁気流体効果の実装と最適化 ・大規模計算のための事前準備として小規模な計算でパラメータサーベイ
・GPLUMコードの「富岳」向け最適化 ・原始惑星系ガス円盤との重力相互作用による惑星軌道移動の効果の実装 ・ガス円盤の時間進化を導入 ・惑星軌道移動を入れて半径方向に0.1-10 au の広域計算をテスト
・高レイノルズ数乱流中の粒子追跡コード、及び、乱流中の粒子の衝突付着成長シミュレーションコードの「富岳」向け改良及び最適化
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・適合格子細分化法を用いた分子雲・分子雲コア形成シミュレーションを1モデル実行
・オーム散逸と両極性拡散を含む大規模非理想磁気流体計算の実行と解析 ・シミュレーション結果を元に随時観測データとの比較を行う
・惑星へのガスの降着によるガス惑星の形成を実装 ・ガス惑星形成、惑星軌道移動を入れて、0.1-10 au の広域計算でテスト ・大粒子数(100万-1000万粒子)計算のテスト
・高レイノルズ数乱流中の粒子追跡コードを用いた乱流及び乱流中の粒子データベース構築 ・乱流中の粒子の衝突付着成長シミュレーションコードを用いた粒子の付着成長データベース構築
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・適合格子細分化法を用いた分子雲・分子雲コア形成シミュレーションを1モデル実行 ・結果を取りまとめ論文として出版
・ホール効果を含む全ての非理想磁気流体効果を導入した大規模非理想磁気流体計算の実行と解析 ・結果を取りまとめ論文として出版
・大粒子数(100万-1000万粒子)で、ガス円盤進化、ガス惑星形成、惑星軌道移動を入れた、0.1-30 au の広域計算の本格的計算の実施 ・太陽系の再現、系外惑星系の多様性の起源を議論し、結果を取りまとめ論文として出版
・粒子集中による重力不安定シナリオの検証 ・高レイノルズ数乱流中における衝突破壊問題回避の可能性の評価
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【サブ課題C】
ブラックホール降着円盤およびジェットの一般相対論的輻射磁気流体計算
ブラックホール降着円盤およびジェットの非相対論的(輻射)磁気流体力学計算
粒子加速のプラズマ粒子計算
多波長イメージおよびスペクトルの一般相対論的輻射輸送計算
3次元超新星爆発の第一原理計算
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・高光度降着円盤の2次元シミュレーション(「富岳」)
・中程度の解像度(方位角方向の解像度256-512)による低光度降着円盤のシミュレーション(「富岳」)およびエディントン光度程度の降着円盤のシミュレーション(Oakforest-PACS)
・スカラ・並列化チューニング(「富岳」)および「京」での3次元計算と同程度の計算による加速効率の調査(Oakforest-PACS)
・SgrA*およびM87の多波長イメージ計算(「富岳」)
・ボルツマン輻射流体コード ・第二階層による低解像度3次元計算の実行 ・「富岳」による低解像度3次元計算の試行 ・および領域拡大による本計算への移行
・3DnSNe ・「富岳」にてチューニングを行う。
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・高光度降着円盤の3次元シミュレーションを3モデル(「富岳」)
・低光度降着円盤およびエディントン光度程度の高解像度(方位角方向の解像度512-1024)シミュレーションを各2モデル
・電子・陽子の加速機構解明のための長時間PICシミュレーション(「京」での3次元計算の10倍)を8モデル
・近傍銀河の巨大ブラックホールをターゲットとしたブラックホールシャドウおよびジェットの多波長イメージ計算と輻射スペクトル計算
・ボルツマン輻射流体コード ・「富岳」による3次元計算の長時間計算の実行
・3DnSNe ・高解像度計算を開始する。
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・カー・ブラックホール周囲の高光度降着円盤の3次元シミュレーションを3モデル(「富岳」)
・低光度降着円盤およびエディントン光度程度の高解像度(方位角方向の解像度512-1024)シミュレーションを各2モデル
・電子・陽子の加速機構解明のための長時間PICシミュレーション(「京」での3次元計算の10倍)を8モデル
・クエーサーをターゲットとしたブラックホールシャドウおよびジェットの多波長イメージ計算と輻射スペクトル計算
・ボルツマン輻射流体コード ・「富岳」による3次元計算の異なる親星・状態方程式による長時間計算の実行
・3DnSNe ・高解像計算を終わらせ、長時間計算を実行する。
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【サブ課題D】
太陽宇宙環境変
岩石惑星内部
岩石惑星表層大
ガス惑星大気
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・AMaTeRASアプリケーションによる太陽ダイナモ全球計算を行い、大規模磁場生成過程を再現する。 ・R2D2アプリケーションによる黒点形成実験を行う。
・萌芽的課題で得られたプレート・テクトニクスの予備的なモデルを詳しく分析し、プレートに働く力やトルクのバランス、プレート運動とその下のアセノスフェアにおける運動との関係など、古くから続く固体地球科学の問題に対する答えを得る。 ・月を想定した小さなコアを持つ球殻マントルにおける熱対流の数値シミュレーションを実施し、様々な初期条件から出発した時、その後に起こる熱史を計算する。
・火星大気について、萌芽的課題で実施した水平格子間隔1.9kmまでの計算を季節毎に実施し、季節毎の解像度依存性を調べる。 ・金星大気について、SCALE-GMの所定数を金星の値に変更し、金星大気の力学実験を実施し、金星設定での計算可能性を確認する。
・萌芽的課題で構築した非弾性回転球殻ガス惑星大気モデルを用いて全層熱的不安定な設定での対流による渦運動と帯状流の生成維持の様子を調べる。セクター領域で行われてきているこれまでの計算結果を見直すべく、全球領域での高解像度長時間積分を実行する。セクター領域短時間計算で見出されている縞状構造が全球領域長時間計算でも出現維持されるか否かを吟味する。
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・AMaTeRASアプリケーションによる高解像太陽ダイナモ全球計算を行い、太陽11年周期の再現を試みる。 ・R2D2アプリケーションによる黒点形成シミュレーションと太陽大気モデルの結合によって太陽・太陽圏包括モデルの実証実験を行う。
・3プレートの破壊強度やその下のマントルの粘性率を様々に変化させプレート・テクトニクスが起こるための条件を解明する。 ・月については、令和2年のモデルに火成活動の効果を追加し、萌芽的課題において実行した同様の二次元モデルを3次元球殻に拡張する。
・火星大気について、水平格子間隔900mで計算を、各季節について実施し、計算される鉛直対流の形態・地方時依存性について季節毎の違いを調べる。 ・金星大気について、金星放射過程をSCALE-GMに組み込み金星化を進める。低解像度での3次元計算を試行する。
・上層に安定成層が存在する設定での対流による渦運動と帯状流の生成維持の様子を調べる。セクター領域で行われてきている計算結果を見直すべく、全球領域での高解像度長時間積分を実行する。セクター領域短時間計算で見出されている縞状構造が全球領域長時間計算でも出現維持されるか否かを吟味する。
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・AMaTeRASアプリケーションからR2D2アプリケーションへの連結計算を行い、太陽11年周期と黒点形成の関係を明らかにする。 ・太陽宇宙環境仮想空間データベースの構築を進め、観測データとの比較解析の準備を進める。
・令和3年で行ったプレート・テクトニクスのモデルにさらに大陸を付加し、大陸の持つ浮力や大陸の衝突などのテクトニックな変動がプレート運動にどのような影響を及ぼすかを探求する。 ・月については、令和2年に完成するモデルを用いて、広範な初期条件を仮定してマントル進化のシミュレーションを行い、形成直後の内部の熱化学的状態がその後の進化をどのように支配するか洞察する。
・火星大気について、水平格子間隔900mで計算を、ささらに数日程度実施し、鉛直対流によるダストの巻き上げからダストストームの成長拡大までを再現する。 ・金星大気について、放射過程を組み込んだ金星SCALE-GMで高解像度3次元計算を、1金星日程度実施し、対流が大気大循環に与える影響を調べる。 ・可能であれば、地形情報の導入方法を検討し、その実装実験に着手する。
・上層の安定成層内で緯度方向に温度差が存在する設定での対流による渦運動帯状流の生成維持の様子を調べる。セクター領域で行われてきている計算結果を見直すべく、全球領域での高解像度長時間積分を実行する。セクター領域短時間計算で見出されている縞状構造が全球領域長時間計算でも出現維持されるか否かを吟味する。
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