2018.03.19 京都大学基礎物理学研究所 西村信哉 特任助教
我々の世界を構成する元素には100を超える種類があります。これらの元素はいったいどのようにできたのでしょうか?それは宇宙の歴史を調べることにつながります。京都大学基礎物理学研究所の西村 信哉(にしむら・のぶや)さんは様々な天体モデルでの重元素合成プロセスをスーパーコンピュータで検証しようと試みています。
水素やヘリウムなどの軽い元素は宇宙の始まりであるビックバンの過程で生成され、より重い元素のうち鉄までは、その後の星の進化や超新星爆発での核燃焼で作られます。鉄よりもさらに重い元素(重元素)の生成プロセスには、星の核燃焼とは異なる様々なシナリオが考えられています。これらのシナリオの検証のためにスーパーコンピュータによる大規模シミュレーションが用いられているのです。