「J-PARCで展開されるハドロン原子核物理」研究会 6/10~11開催

「J-PARCで展開されるハドロン原子核物理」研究会

日時:
2011年6月10日(金)~6月11日(土)
場所:
高エネルギー加速器研究機構 小林ホール
主催:
高エネルギー加速器研究機構、計算基礎科学連携拠点、HPCI戦略プログラム分野5「物質と宇宙の起源と構造」、理化学研究所・仁科加速器研究センター

研究会主旨

2009年に稼働したJ-PARCの50 GeV加速器施設により、今後、ハドロン物理、ストレンジネス核物理、ニュートリノ物理などの分野で多くの新しい物理の展開が予想されます。将来に向かって拡大していく分野の活動に理論面から対応するべく、J-PARCにおいて高エネルギー加速器研究機構・素粒子原子核研究所の理論部門を立ち上げる構想も進んでいます。J-PARCは今年3月の東日本大震災によって大きな被害を受け、実験にも大幅な遅れが見込まれますが、近い将来の再立ち上げに備えて、理論側の検討は着実に進めていくべきだと考えます。
本研究会では、原子核・素粒子理論研究者の視点から、J-PARCで展開される物理に対してどのように貢献できるかを検討したいと思います。震災におけるJ-PARC施設の状況報告もお願いする予定です。

一方、理論分野の大きな環境変化としては、神戸で建設中の次世代スーパーコンピュータ(京)を中心として計算科学の重点分野を推進するHPCI戦略プログラムが開始されたことがあげられます。素粒子・原子核・宇宙分野では、計算基礎科学連携拠点(筑波大学・KEK・国立天文台)を戦略機関として、計算科学の手法を用いた研究が推進されます。本研究会では、計算科学とJ-PARCで展開される実験・理論物理との連携を強化すべく、具体的な議論を始めたいと思います。

本研究会は、すべて招待講演者によるレビュー講演で構成されています。プログラムを下に添付しております。

参加を希望される方は下記に添付した参加申し込み書に記入の上、5月31日(火)までに肥山(hiyama ‘at’ riken.jp)までお送りください。必要な方には旅費の補助が可能です。皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。

平成23年5月6日
世話人
岡 真(東工大)、熊野俊三(KEK)、土手昭伸(KEK)、橋本省二(KEK)、初田哲男(東大/理研)、肥山詠美子(理研)

「J-PARCで展開される将来の物理」研究会プログラム

6月10日(金)9:45~18:30
9:45~9:55  初めに 熊野俊三(KEK)

座長:森松 治(KEK)
9:55~10:20 J-PARCの現状 永宮正治(J-PARC) →PDF
——————-ハドロンセッション————-
10:20~10:55 J-PARC高運動量ビームラインと関連する実験 澤田真也(KEK) →PDF
10:55~11:30 ストレンジネスを含むエキゾチックハドロン 慈道大介(基研) →PDF

11:30~13:00 昼食

—————-ハドロンセッション———–
座長:土手昭伸(KEK)
13:00~13:35 ニュートリノ原子核反応 ー理論の現状ー 佐藤 透(阪大) →PDF
13:35~14:10 格子QCDによる原子核の直接計算 山崎 剛(名大KMI) →PDF
14:10~14:45 核子のストレンジクォーク成分 武田光平(KEK) →PDF

14:45~15:15 休憩

———————ストレンジネス、ハドロンセッション———-
座長:肥山詠美子(理研)
15:15~15:50 ストレンジネスを持つ原子核 原田 融(大阪電通大) →PDF
15:50~16:25 フレーバーで探るハドロンの新しい存在形態 保坂 淳 (RCNP)→PDF

16:25~16:45 休憩

16:45~18:30 パネルディスカッション 司会:岡 真(東工大)
東海の準備状況(10分): 熊野俊三(KEK)
J-PARC理論部立ち上げ構想について(10分):岡 真
核理論コミュニティーからこれから立ち上がるJ-PARC理論部に対して期待すること(10分):大西 明(基研)
新学術領域(新ハドロンの研究内容)(10分):保坂 淳(RCNP)
新学術領域(計算科学の研究内容)(10分):青木慎也(筑波大) →PDF
戦略拠点の活動内容について(10分):橋本省二(KEK) →PDF
議論内容:核理論グループからJ-PARCに関わる理論に期待すること、大型プロジェクト間の連携について

19:00~  懇親会

6月11日(土)9:00-11:20
——————-ハドロンセッション————-
座長:岡 真(東工大)
9:00~9:35 フレーバーで探るハドロンの新しい存在形態:実験 中野貴志(RCNP) →PDF
9:35~10:10 これからのストレンジネス核物理 田村裕和(東北大) →PDF
10:10~10:45 強相関ハドロンクォーク多体系  初田哲男(東大/理研) →PDF
10:45~11:20 チャームで見るエキゾチックハドロン・原子核 安井繁宏(KEK) →PDF

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